この記事では、「ご自愛」と「ご慈愛」の違いを分かりやすく説明していきます。
「ご自愛」とは?
病気などをしないように自分を大切にすることです。
この愛に関しては自分に対して向けるものです。
「ご自愛」の使い方
よく使用される場面としては手紙の結びの言葉として、”寒くなってきましたのでどうぞご自愛ください。
“と書いたりします。
これは、寒くなってきましたので風邪などひかぬように気を付けてお過ごしください、という意味です。
間違った文として、“お体をご自愛ください”というものがあります。
「ご自愛」自体に体を大切にする、という意味が含まれていますので、これは意味が重複してしまっています。
もしお手紙などでこの文面を頂いたとしたら、“お気遣いいただきありがとうございます”などのような感謝の言葉を添えるとよいです。
また注意点として、体調を崩している相手には使ってはいけない言葉です。
入院されている方や風邪を引いている方などには適していません。
元気な人に対して使うことのできる言葉です。
「ご慈愛」とは?
わが子を愛するようないつくしみの気持ちです。
この対象は自分以外のなにかになります。
類義語として「慈悲」などがあります。
これは主にに自分よりも立場が下の者などにめぐみや心をかけて優しくいたわることです。
「ご慈愛」の使い方
「慈愛」という言葉に“ご”をつけることは本来あまりありません。
「ご自愛」とよく漢字を間違えて使ってしまう人がいますが、意味が違うので注意したいです。
もし“ご慈愛ください”と書いてしまうと、私に深い愛情をくださいという意味になってしまいます。
「慈愛」の使い方としては“慈愛に満ちた表情”や“慈愛に溢れた人”といったものがあります。
間違えやすい表現として、“慈愛深い”といってしまう人が多いですが、「慈愛」に深いといった表現はしません。
よく似た言葉で「慈悲」があり“慈悲深い”という言い回しがありますので、それと混同して使ってしまう人が多いようです。
「ご自愛」と「ご慈愛」の違い
「ご自愛」は自分が自分の体を大切にするという意味の言葉で、健康に気を付けたりすることです。
手紙などで使用されることが多く空いての体調などを気遣うために使われます。
「ご慈愛」はあまり使用しない言葉ですが「慈愛」は愛情深いとかいつくしむ気持ちを表します。
まとめ
今回は「ご自愛」と「ご慈愛」で混同しやすい言葉を解説しました。
一般的によく聞く言葉は「ご自愛」のほうで、自分の体を大切にする、という意味でした。
「慈愛」の意味ははっきりと説明できない人が多いと思いますので、今回この解説で改めて意味がわかったと思います。
同じ発音なので、意味が混同しやすいですが意味が全く違って驚きました。
このような普段あまり使わない言葉も、漢字と一緒に意味もはっきりと覚えておくといざその言葉が出てきたときに迷うことがありません。