「いやらしい」という言葉は、2通りの意味があります。
相手の態度が嫌味で不愉快、というのが1つめ、性欲をかき立てる感じで厭わしい、というのが2つめです。
「いやらしい」という花言葉の花は、いずれの場合も人に贈るようなものではありません。
うっかり贈って誤解されないよう、憶えておくと良い花言葉の1つです。
他の良い花言葉のつもりで贈るなら、そちらの意味と分かるよう、カードなどを添えると良いでしょう。
「いやらしい」の花言葉を持つ花
「いやらしい」という花言葉を持つ花は、ありません。
「いやらしい」と似た意味の花言葉を持つ花
「いやらしい」に似た意味の花言葉を持つ花は、複数見られます。
「ハナニラ(イフェイオン)」
ネギ科ハナニラ属の多年草です。
花弁6枚で、花色は白からピンクです。
花が平板で花弁が突出して見える事から、六芒星のようなシルエットになります。
「ハナニラ」の名の通り、「ニラ(韮)」と似た葉を付け、匂いも似ていますが、同科別属です。
食用のニラの花部分を「花ニラ」と呼び販売される事がありますが、「ハナニラ」は食用に適しません。
花の美しさの雰囲気を壊す匂いのため「卑劣」という「いやらしい」に近い花言葉が付いています。
他の花言葉は「恨み」「別れの悲しみ」「耐える愛」「愛しい人」「星に願いを」で、良い言葉と悪い言葉が混じっています。
悪い花言葉と思うかも知れませんが、通販などで意中の人に贈って匂いで幻滅される、といった失敗を一歩手前で防いでくれる、親切な言葉とも言えるでしょう。
悪い花言葉を見たら、一歩立ち止まって理由を考える事も大切です。
「ヘンルーダ」
ミカン科ヘンルーダ属の常緑樹です。
花はシワの入った黄色い花弁5枚で、中央部分は緑です。
香りが良く、精油として利用されますが、生の個体はかぶれなど毒性があるとされます。
魔除けに使われたハーブでキリスト教では「悔恨のハーブ」とも呼ばれました。
ここから、「軽蔑」「あなたを軽蔑します」という「いやらしい」悪魔に対する感情を表す花言葉が付いています。
他の花言葉は「悔恨」「安らぎ」です。
「黄色いカーネーション」
ナデシコ科ナデシコ属の多年草です。
切れ目の入った花弁が特徴的で、「赤いカーネーション」は母の日の贈り物定番ですが、黄色には「軽蔑」という、「いやらしい」人を拒絶するような花言葉が付きます。
キリスト教圏では、黄色が「イエス・キリスト」を裏切った「イスカリオテのユダ」の色とされる事が由来です。
何故黄色かと言えば、中世の宗教画でユダの衣服が黄色く塗られたというだけで、聖書に記述はありません。
日本でも「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」というので、そういうものかも知れませんが、理不尽な事です。
他の花言葉は「拒絶」「拒否」「嫉妬」「侮辱」「あなたには失望しました」「愛情の揺らぎ」「美」「友情」などです。
他に、性欲を想像させるものとしては「アザレア」の「愛の楽しみ」「私のためにお体を大切に」、「ジゴペタラム」の「官能」、「チューベローズ」の「危険な快楽」などがありますが、贈る人が「いやらしい」と思われるだけで、花言葉自体とは少し意味がずれます。
まとめ
「いやらしい」という花言葉を持つ花はありません。
似た意味の花言葉を持つ花は「ハナニラ」「ヘンルーダ」「黄色いカーネーション」、多少別のニュアンスで「アザレア」「ジゴペタラム」「チューベローズ」です。
悪い意味ですが、花を見極める目安にもなるため、憶えておくと良い花言葉と言えます。